【私の提案 第1回】待機児童の現状と問題点。待機児童問題の解決法とは?

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1.待機児童を解決する方法とは?

私が考える待機児童問題の解決策は

・保育園の入園は義務にして、地方自治体で管理する

・子育てが終わった人に見てもらう

の2点です。

次項以降で、待機児童問題の現状や政府案などをふまえ、具体的な待機児童問題の解決策について述べていきたいと思います。

2.待機児童問題の現状

待機児童問題の現状について、

・待機児童数

・待機児童のエリア別の数

の2点について整理します。

1)待機児童数

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出典:http://www.asahi.com/special/taikijido/

日本における2017年地点の待機児童数は、26,081人です。

上記グラフにおいて、

・20年以上も待機児童の問題が解決されていない

・毎年およそ2万人の待機児童がいる

・過去3年の待機児童数を比較すると、右肩上がりに増加している

の3点が気づく。

「なぜ20年以上も待機児童の問題が解決されていないのか?」

上記については、待機児童問題の原因で整理します。

2)待機児童のエリア別の数

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出典:https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20170904-00075345/

次に、待機児童のエリア別の数についてです。上記添付図及び厚労省のデータを参考)

整理すると、

都道府県別で考えると、待機児童の約50%が関東圏である

・関東圏以外は、政令指定都市が中心に待機児童を抱えている

・全国の市区町村(1,741)のうち、約8割の市区町村(1,321)は待機児童ゼロ。

です。

上記より、"待機児童問題は日本全体の問題ではなく、関東圏及び一部の政令指定都市の問題である"と結論づける。

3.政府案で待機児童問題は解決するのか?

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出典:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/dai7/shiryou7.pdf

1)私は政府案では解決しないと考える

日本政府は、待機児童問題は、残り32万人の受け皿を用意すれば解決すると考えているようです。

しかし私は、政府の考える「子育て安心プラン」では解決できないと考えています。

その理由は、私は、政府の考える残り32万人の受け皿は、政府が利用申込者数を前提としてマクロベースで積算しただけであり、利用申込をしていないが、保育園を必要としている分を無視して積算しているため、そもそも残り32万人の目標設定が間違っているから考えています。

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出典:http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/kijun_35/pdf/s2.pdf

2)保育園を利用したい人は多くいる?

実際にアンケート調査を実施した野村総合研究所の報告書を見てみると、

保育園の利用をしたい母親が、保育園の利用申込を行わなかった理由は、

1位:申し込んでも無理であろうと思ったから(40%)

2位:幼稚園や一時保育園などの他の保育サービスを利用することにした(17%)

3位:申し込み期限を過ぎていた(13%)

とのことです。

ほとんどの母親が、「保育園の利用申込をしても無理であろう」と思って、初めから諦めていることがわかります。

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出典:https://www.nri.com/~/media/PDF/jp/news/2017/170928_1.pdf

3)保育園を利用していない子供は多くいる?

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出典:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/h28/shouchou/160916_shiryou_s_5_3.pdf 

日本には保育園に通えていない子供の数が、何十万人もいます。

2)と合わせて考えると、待機児童数は年間約2~3万人なはずはないです。

故に、政府案の考える受け皿残り32万人では、待機児童問題は解決しないと言えるというのが、私の考えです。

5.私が考える待機児童問題の解決方法とは?

私が考える待機児童問題の解決方法は、

・保育園の入園は義務にして、地方自治体で管理する

・子育てが終わった人に見てもらう

の2点です。

1.保育園の入園は義務にして、地方自治体で管理する

・そもそもほとんどが都市部や一部の政令都市の問題なんだから、国の政策としてやるまでもない。

・保育園の利用申込有無のアンケート調査を実施するとなれば、国ではなく地方がやるしかない。

・小学校と中学校と同様に義務教育にすればいい

2.子育てが終わった人に見てもらう

大前研一氏もざっくり提案していたが、

子育てが終わった人に見てもらえばいいと思う。

しかし、子供の保育をする人は、認定を受けたもののみとする。

例えば、地方自治体が教育認定試験などを実施して、子供の保育をする人は教習を受ける。教育の認定試験は、インターネットを活用した遠隔+実技試験などに分けてやるのが良いと思う。

疑問:待機児童問題と保育士の労働環境問題は一緒なの?   

今回は2weekでテーマを決めて、どう解決するかを考えたが、

待機児童問題と保育しの労働環境問題(給与改善)は別ではないかなと思っています。

まだあまり深く考えていませんが、今後考える必要があるテーマだと思います。

(参考)

https://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2017/pdf/forum253.pdf

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11907000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Hoikuka/0000078425.pdf

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11907000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Hoikuka/0000176121.pdf

https://kibounotou.jp/pdf/20171128interview.pdf

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/dai7/shiryou7.pdf

http://www.asahi.com/special/taikijido/

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11907000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Hoikuka/0000176121.pdf